ニュース 2025.06.27

ベテランの“勘と経験”はIoTで再現できるの?

  • IoT
               

工場やビルの設備を見ていると、長く現場にいる人が「なんかおかしいな」と気づいて、大きなトラブルを防いでくれることがあります。これって、数字に表れないような、ちょっとした音の違いやにおいの変化、空気の違和感を感じ取っているからなんです。

いわゆる「勘と経験」です。

最近はIoTという技術がいろんな現場に広がっていて、センサーでデータを集めたり、機械の動きを見守ったりしています。でも、そんなベテランの“勘”って、機械でも再現できるものなのでしょうか?

目次
  1. 1.「勘と経験」ってどういうこと?
  2. 2.IoTで再現できることって?
  3. 3.でも、人の感覚まではまねできない
  4. 4.IoTに頼りすぎると落とし穴もある
  5. 5.勘と経験をIoTに活かすには?
  6. 6.まとめ

「勘と経験」ってどういうこと?

ベテランの人って、何かを見ただけで「これはそろそろまずいかも」とか「この機械、少し変だな」と気づきますよね。それはたくさんの現場を見て、いろんな状況を体で覚えてきたからこそできることです。マニュアルには書いていない、でもすごく大事な判断力。これが「勘と経験」です。

たとえば、音がいつもよりちょっと高いとか、ほんのり焦げ臭いようなにおいがするとか。そういう微妙な変化を感じ取れるのは、やっぱり長年の積み重ねがあるからです。

IoTで再現できることって?

IoTでは、温度や振動、回転数など、数字で表せるものをセンサーで集めることができます。たとえば、モーターがいつもより震えていたら「故障の前ぶれかも」とすぐに教えてくれるようになります。こういう“目に見える”部分は、IoTがとても得意なんです。

実際、IoTを使えば、人の目が届かないような場所もモニターできるし、データを記録して「いつから調子が悪くなってきたのか」も分かるようになります。こういう意味では、「勘と経験」の一部は機械でもまねできるようになってきていると言えます。

でも、人の感覚まではまねできない

とはいえ、「すべて」を再現できるかというと、そう簡単ではありません。

たとえば「この音、なんかイヤな感じがする」とか、「空気が重いな」みたいな、目に見えない感覚ってありますよね。こういう部分は、今のIoTではなかなか捉えられません。

たしかに、においや音を測るセンサーもあります。でも、それが「いつもと違う」と判断するのはまだ人間のほうが上手です。何より、「このままいくと危ないぞ」と直感で気づくのは、たくさんの

経験があるからこそ。そういうひらめきは、今のところ人の感覚に頼るしかありません。

IoTに頼りすぎると落とし穴もある

「IoTがあるから安心!」と思って、すべてを機械任せにしてしまうと、かえって見落としが起きることもあります。たとえば、数値が基準を超えていなくても、実は異常が始まっていた…なんてことも。

また、データを集めること自体は簡単でも、そのデータをどう読み取るか、どんなふうに使うかが大事なんです。ただセンサーをつけただけでは、意味のある判断はできません。

勘と経験をIoTに活かすには?

じゃあ、「勘と経験」はIoTに役立たないのかというと、そんなことはありません。むしろ、IoTに“人の知恵”を組み込むことが大事なんです。

たとえば、ベテランが「この音は危ない」と感じたときの録音を残しておいて、似たような音をIoTが検知したらアラートを出すようにする。そんなふうに、ベテランの感覚を少しずつデータにしていくこともできます。

それに、IoTで集めたデータを「どう読み取ればいいか」をベテランが若い人に教えていけば、現場全体の判断力も上がります。つまり、IoTと人の力は“どちらか”ではなく、“一緒に”使うのが一番強いんです。

まとめ

「勘と経験はIoTで再現できるのか?」という問いには、「一部はできるけれど、全部は無理。でも、組み合わせればもっとよくなる」というのが正直な答えです。

IoTは、ベテランの知恵を残すための道具にもなりますし、若い人の成長を助ける道具にもなります。人の感覚と機械の力をうまくミックスして、もっと安心で強い現場をつくっていくこと。それが、

これからの現場づくりに必要なことなのかもしれませんね。

弊社では、IoT機器を販売・開発しております。ご相談やご質問をお待ちしております。お気軽にお問い合わせください。

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