
ニュースでよく聞く「台風の進路」。
「今回はどこに向かうんだろう?」「なんで急に曲がったんだろう?」と思ったことはありませんか?
実は、台風は自分の意思で進んでいるわけではなく、まわりの風に流されて動いています。
- 目次
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- 1.台風って何?
- 2.台風の進む向きは誰が決めるの?
- 3.進路に影響するもの
- 1.太平洋高気圧
- 2.上空の偏西風とトラフ
- 3.海の温度と台風の強さ
- 4.台風の大きさと他の低気圧の影響
- 4.どうやって予想するの?
- 5.予報円って何?
- 6.予報が外れるのはどんなとき?
- 7.まとめ
台風って何?
台風は、南のあたたかい海の上で生まれる、大きな渦巻きの雲の集まりです。
海の水が太陽で温められて蒸発し、空に上がった水蒸気が冷えると雲になります。そのときに出る熱が台風のエネルギーになり、どんどん力をつけていきます。
海の熱を動力にして動く、自然の大きなエンジンのような存在ですね。
台風の進む向きは誰が決めるの?
台風は「こっちに行こう」と自分で決めているわけではありません。
まわりの風に乗って流されることで進んでいます。つまり、台風は風に押されながら進む“風まかせの乗り物”のようなものです。
進路に影響するもの
太平洋高気圧
夏から秋にかけて、日本の南には「太平洋高気圧」という大きな空気のかたまりがあります。
この高気圧のまわりでは時計回りに風が吹いているので、台風はこの風に沿って進みます。
高気圧が強いときは西に向かいやすく、弱いと北や東に向かいやすくなります。
上空の偏西風とトラフ
上空には「偏西風」という西から東に吹く強い風があります。
台風が北に向かうと、この偏西風に乗って東寄りに曲がることがあります。さらに「トラフ」という風の谷に入ると、北や東にぐっと曲がることがあります。
秋になると偏西風が下がってくるので、台風は東よりに進みやすくなります。
海の温度と台風の強さ
台風は温かい海の熱で力をつけます。海の温度が低いとエネルギーが減り、勢いが弱まることがあります。
ただし、海の深さや流れによって影響の出方は変わるので必ずしもすぐ弱まるわけではありません。
台風の大きさと他の低気圧の影響
台風の大きさも進路に関係します。
小さな台風は風に流されやすく、大きな台風は自分の力も強いので、少しだけ風に逆らうことがあります。
近くに別の台風や低気圧があると、互いに引き合ったり押し合ったりして進路が変わることもあります。
この現象は「藤原の効果」と呼ばれます。
どうやって予想するの?
気象庁は、人工衛星や観測機、海上のブイなどから集めたデータをもとに、台風の位置や強さを調べます。
そしてスーパーコンピューターを使って、風の流れや気圧の変化を計算し、進路を予想します。
こうして、毎日の台風予報が作られているのです。
予報円って何?
天気予報で見る台風の地図には、先の方に白い円が描かれています。
これは「予報円」と呼ばれ、台風の中心がその時間に入る可能性が高い範囲を示しています。
時間が先になるほど円が大きくなるのは、未来ほど予測が難しくなるからです。
予報が外れるのはどんなとき?
台風の進路予報が外れるのは、まわりの風や高気圧の強さが予想と違ったときです。
高気圧が強いと西に進みやすく、弱いと北や東に曲がりやすくなります。海の温度や他の低気圧の影響もあり、微妙な変化で進路が変わることがあります。
そのため、予報にはどうしてもズレが出てしまうのです。
まとめ
台風の進路は、太平洋高気圧や偏西風、海の温度など、いくつもの自然の力で決まります。
台風自身が決めているわけではなく、風に流されながら進んでいます。自然は複雑なので、予報は必ずしも完璧ではありません。
だから、台風が近づくときは最新の情報をこまめに確認して、安全に過ごすことが大切です。
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