
「IoTって最近よく聞くけど、うちの現場にはまだ早いかな」
そんなふうに思ったことはありませんか?
便利そうなのは分かるけど、なんだか難しそうだし、お金も時間もかかりそうで手が出しにくい。そんな方にこそ、知ってほしい考え方があります。それが「小さく始めるIoT導入」です。
IoTは、いきなり全体を変えようとしなくても大丈夫です。むしろ、ちょっとしたことから始めるほうが、効果も見えやすく、失敗も少なくなります。
今回は、「まず何から始めればいいのか」「どうすればうまくいくのか」をご紹介します。
- 目次
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- 1.なぜ「小さく始めるIoT導入」が注目されているのか
- 2.IoT導入を妨げる“よくあるハードル”
- 3.「まず何から始める?」小さく始めるIoT導入のステップ
- 4.IoT導入で“効果が出やすい”領域とは?
- 5.導入を成功させるための3つのポイント
- 6.まとめ
なぜ「小さく始めるIoT導入」が注目されているのか
最近よく聞く「小さく始めるIoT導入」ですが、どうしてそんなに注目されているのでしょうか?
実は、IoTを一気に導入しようとして、うまくいかないケースが意外と多いんです。
そこで注目されているのが、まずは規模を絞って、必要な部分だけにセンサーやシステムを入れてみるという方法です。
たとえば、機械の温度を測るセンサーだけを先に設置して、そこで得られたデータをもとに問題がないか確かめる。それから徐々に対象を増やしていく。こうすることで、無駄なコストや現場の混乱を減らしながら、確実に成果を出せるんです。
また、少しずつ始めることで現場の人たちとの連携もスムーズになり、データの扱い方やシステムの使い方も現場に馴染んでいきます。こうした積み重ねが、次のステップに進むための説得力にもつながります。
特に中小企業や製造業の現場では、リソースも限られていることが多いので、この方法が合っています。
つまり、「小さく始める」ことで、IoTを無理なく続けていける体制が整うというわけです。
IoT導入を妨げる“よくあるハードル”
IoTに挑戦しようとすると、最初に立ちはだかるのが「何から始めていいか分からない」という壁です。
なんとなく便利そうだけど、具体的にどう使うのかイメージがわかない。さらに、「難しい言葉が多い」「専門の知識がない」「費用が高そう」など、不安材料はたくさんあります。
会社の中でも、「今のやり方でうまくいってるし」「変えるのが面倒」といった声が出て、進めにくくなることもあるかもしれません。
でも、こうしたハードルは、大がかりに始めようとするからこそ生まれるものです。
だからこそ、小さく、シンプルに始めてみる。
それだけで、意外とスムーズに一歩を踏み出せるようになります。
「まず何から始める?」小さく始めるIoT導入のステップ
では、どこから始めればいいのでしょうか。
まずは「困っていること」「気になっていること」に目を向けてみてください。
たとえば、
「温度チェックが手間になっている」
「機械の止まるタイミングがよくわからない」
「人の目で確認している作業が多い」
など。
毎日の作業のなかに、実はたくさんのヒントが隠れています。
そこから、「これが自動でできたら楽なのに」「データが残せたら便利だな」と思うことを見つけてください。それが、IoT導入の最初の一歩になります。
あとは、それに合った簡単な機器を選んで、実際に使ってみるだけです。大切なのは、いきなり全部に広げようとせず、小さく「試してみる」ことです。
IoT導入で“効果が出やすい”領域とは?
小さなIoT導入で特に効果が出やすいのは、数値で変化が見える場所や毎日同じように行われている作業です。
たとえば、温度の記録。
冷蔵庫や倉庫の温度を毎日手書きで記録しているなら、温度センサーを使って自動で記録するようにすれば、作業時間も減るし、記録ミスも防げます。
ほかにも、機械の稼働時間や電気の使用量、人の出入りなどもIoTで見えるようにできます。こうした「すぐに効果が見えるところ」から始めると、まわりの人にも理解してもらいやすく、次のステップにもつながりやすくなります。
導入を成功させるための3つのポイント
IoT導入をうまく進めるために、大切なことが3つあります。
1つ目は、「目的をはっきりさせること」です。
なんのためにIoTを使いたいのかを明確にしないとあとで迷ってしまいます。
たとえば、
「ムダな作業を減らしたい」
「温度管理を自動化したい」
など、具体的な目的があるだけで、選ぶ機器や方法もスムーズになります。
2つ目は、「小さく試して、効果を見ること」です。
いきなり全部やろうとせず、1台の機械や1つの作業にしぼってみると、結果がわかりやすく、負担も少なくすみます。
3つ目は、「みんなで共有すること」です。
IoTで集めた情報は、1人で見るよりも現場の仲間や上司といっしょに見ることで、新しい気づきにつながります。
たとえば、
「この冷蔵庫、夜中に冷えすぎてるね」
「朝の立ち上げに時間がかかってるね」
といった会話が生まれ、それが次の改善に結びつきます。IoTは機械をつなぐ道具ですが、人と人をつなぐきっかけにもなるんです。
まとめ
IoTは、難しく考える必要はありません。「小さく、気軽に」始めてみることで思った以上に大きな変化が生まれることもあります。
今ある困りごとやちょっと面倒な作業をラクにするところから始めてみてください。それが、IoT導入のいちばんの近道です。
弊社では、IoT機器を販売・開発しております。ご相談やご質問をお待ちしております。お気軽にお問い合わせください。