近年、IoT(Internet of Things)という言葉をよく聞くようになりました。IoTとは、「モノのインターネット」という意味で、さまざまなモノがインターネットにつながり、データをやり取りすることを指します。
IoTは、日常生活やビジネスのさまざまな場面で活用されています。例えば、家庭ではスマートスピーカーやスマート家電などがIoTの一例です。企業では、工場や物流などの業務効率化や、新たなサービスやビジネスモデルの創出などがIoTのメリットとして期待されています。
しかし、IoTにはメリットだけでなく、デメリットもあります。特に、セキュリティリスクは無視できません。IoT導入担当者は、IoTのセキュリティリスクとその対策をしっかりと理解しておく必要があります。
本記事では、IoTのセキュリティリスクの種類とその具体例、そしてIoTのセキュリティ対策の方法とその重要性について紹介します。
- 目次
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- 1.IoTのセキュリティリスクの種類と具体例
- 1.セキュリティリスクの種類
- ・物理的な攻撃
- ・ネットワーク攻撃
- ・ソフトウェア攻撃
- ・サイドチャネル攻撃
- 2.セキュリティリスク例
- ・ベビーモニターのハッキング
- ・自動車の遠隔操作
- ・電力会社のサイバー攻撃
- 2.IoTのセキュリティ対策
- ・物理的な対策
- ・ネットワーク対策
- ・ソフトウェア対策
- ・教育・啓発対策
- 3.まとめ
IoTのセキュリティリスクの種類と具体例
IoTのセキュリティリスクとは、IoTデバイスやネットワークが悪意ある攻撃者によって侵害されたり、機能不全やデータ漏洩などの被害を受けたりする可能性のことです。
IoTのセキュリティリスクには、以下のような種類があります。
セキュリティリスクの種類
・物理的な攻撃
IoTデバイス自体を盗んだり破壊したりすることで、データを奪ったり機能を停止させたりする攻撃です。
・ネットワーク攻撃
無線や有線のネットワークを通じて、IoTデバイスやサーバーに不正アクセスしたり、データを改ざんしたりする攻撃です。
・ソフトウェア攻撃
IoTデバイスやサーバーに搭載されているソフトウェアに脆弱性がある場合、それを突いてウイルスやマルウェアを仕込んだり、機能を乗っ取ったりする攻撃です。
・サイドチャネル攻撃
IoTデバイスが発する電磁波や音波などを解析して、暗号化されたデータや秘密鍵などを推測したりする攻撃です。
これらの攻撃は、個人情報や企業秘密などの重要なデータの漏洩だけでなく、人命や社会インフラにも影響を及ぼす危険性もあります。例えば、以下のような事例が報告されています。
セキュリティリスク例
・ベビーモニターのハッキング
赤ちゃんの様子を見るために設置されたベビーモニターが、インターネットに接続されていることを利用して、第三者によって覗き見されたり、音声を流されたりする事件が発生しました。
・自動車の遠隔操作
インターネットに接続された自動車の制御システムに不正アクセスした攻撃者が、運転中の車のブレーキやハンドルなどを遠隔操作し、危険な状況に陥らせた実験が行われました。
・電力会社のサイバー攻撃
ウクライナの電力会社に対して、サイバー攻撃が仕掛けられ、数十万世帯の停電が発生しました。攻撃者は、電力会社のネットワークに侵入し、電力供給システムを操作したとされています。
これらの事例からも分かるように、IoTは便利である反面、セキュリティリスクも高い技術です。IoT導入担当者は、これらのリスクを軽減するために、どのような対策をとるべきでしょうか?
IoTのセキュリティ対策
IoTのセキュリティ対策とは、IoTデバイスやネットワークを保護するために行う一連の活動です。IoTのセキュリティ対策には、以下のような方法があります。
・物理的な対策
IoTデバイスを盗難や破壊から守るために、施錠や防犯カメラなどの物理的な手段を用いることです。
・ネットワーク対策
IoTデバイスやサーバーとの通信を暗号化したり、ファイアウォールやVPNなどの技術を用いて不正アクセスを防いだりすることです。
・ソフトウェア対策
IoTデバイスやサーバーに搭載されているソフトウェアを常に最新の状態に保ったり、パスワードや認証などのセキュリティ設定を適切に行ったりすることです。
・教育・啓発対策
IoTデバイスやサーバーを利用する人々に対して、セキュリティ意識を高めたり、安全な使い方や注意点を教えたりすることです。
これらの対策は、単独ではなく、相互補完的に行うことが重要です。また、IoT導入担当者は、自社のビジネスや業務に応じて、最適な対策を選択し、実施し、評価し、改善することが求められます。
まとめ
IoTは、日常生活やビジネスに多くのメリットをもたらす技術ですが、同時にセキュリティリスクも高まります。IoT導入担当者は、IoTのセキュリティリスクの種類とその具体例を把握し、物理的な対策、ネットワーク対策、ソフトウェア対策、教育・啓発対策などの方法を用いて、IoTのセキュリティを確保することが必要です。
IoTのセキュリティは、単なる技術的な問題ではなく、経済的な問題や社会的な問題にも関わる重要な課題です。IoT導入担当者は、自社のビジネスや業務に応じて、最適な対策を選択し、実施し、評価し、改善することで、IoTのメリットを最大限に活かしながら、リスクを最小限に抑えることができます。
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