工場やお店、さらにはオフィスの中でも、毎日の仕事を支えているのはさまざまな設備や機械です。いつでも当たり前のように動いてくれていますが、ひとたび止まってしまうと、作業が中断されたり、お客さんに迷惑をかけてしまったりと大きな影響が出ます。
だからこそ「設備を止めないこと」は、多くの現場にとってとても重要なテーマです。その中で近ごろ注目されているのが、予防保全という考え方とIoTを使った新しい見守りの仕組みです。
- 目次
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- 1.予防保全とは?
- 2.IoTが広げる“予知保全”という新しい見守り方
- 3.予防保全と予知保全をうまく進めるために
- 4.まとめ
予防保全とは?
予防保全とは、設備が壊れてしまう前に点検したり、交換したりしてトラブルを防ぐ方法です。使い続けていれば、どんな機械でもかならず疲れが出てきます。たとえば自転車のタイヤに空気を入れておけば、パンクを防げるように、設備も手をかけてあげることで長く元気に働いてくれます。
とはいえ、予防保全にも悩ましい部分があります。まだ使えそうな部品を交換しなければならなかったり、点検に手間がかかったりする場合があるため、ときには「本当に必要だったのかな」と感じることもあります。
それでも、突然の停止を防げるという大きな安心感から、多くの現場で大切にされてきました。
IoTが広げる“予知保全”という新しい見守り方
最近では、予防保全をさらに進めた「予知保全」というやり方が広がっています。これはIoTを使って設備の状態を細かく見守り、わずかな変化から「そろそろ調子が悪くなりそうだ」と気づく方法です。
IoTとは、小さなセンサーが温度や振動、動きなどを記録し、それをインターネット経由で確認できる仕組みのことです。
たとえば、いつもより少し温度が高いときは、どこかの部品に負担がかかっている合図かもしれません。人の目ではわからない変化でも、センサーならしっかり覚えていてくれるので、早めの対策がしやすくなります。こうして設備のちょっとした“声”を拾い上げられるようになることで、突然の故障をぐっと減らすことができます。
もちろんIoTがあれば万能というわけではありません。センサーでは捉えられない故障もありますし、データの見方や判断には経験も必要です。それでも、設備の変化に早く気づけるという点で、IoTはとても頼りになる存在です。
予防保全と予知保全をうまく進めるために
設備を止めずに動かし続けるためには、まず「どこが弱いのか」「どんなトラブルが起きやすいのか」を知ることが大事です。設備ごとに特徴があるため、それを理解しているだけで点検の質は大きく変わります。
そこにIoTを組み合わせれば、現場だけでは気づきにくい小さな変化もしっかりつかめます。センサーから届いたデータをわかりやすく表示したり、何かあったときにスタッフへ知らせる仕組みがあると、さらに安心です。
また、データを見直したり、判断の基準を整理したりすることも、設備の健康を守るうえで大切な作業になります。
まとめ
予防保全は、設備を長く大切に使うための基本的な考え方です。そしてIoTを取り入れて状態を見守る予知保全は、設備が発する小さな変化を逃さず、“止まらない設備”をつくる力になってくれます。
どちらも大切なのは、目の前の設備としっかり向き合うことです。日々の点検にIoTの見守りが加われば、現場はもっと安心で、トラブルの少ない環境に近づいていきます。これからの設備管理を考えるうえで、この二つは欠かせない存在になっていくでしょう。
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