気がつけば、身の回りのほとんどの機械がインターネットにつなげることができるようになりましたね。家の照明やエアコン、会社のセンサーや監視カメラ、工場の設備まで、昔なら想像もしなかったほどネットと一体化しています。でも、便利になった裏で「IoTテロ」という脅威もあります。
このIoTテロは中小企業やごく普通のオフィスでも、今日にでも起こりうる問題です。
- 目次
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- 1.IoTテロとは?
- 2.なぜ今、IoT機器が狙われるのか
- 3.IoTテロがもたらす企業への影響
- 4.必要な防衛策
- 5.企業が今すぐ取り組める対策
- 6.まとめ
IoTテロとは?
IoTテロとは、インターネットにつながる機械を悪意ある第三者が操作して、攻撃や妨害に使うことを指します。ひとことで言えば、機械の“乗っ取り”です。
実際に2016年、Mirai(ミライ)というマルウェアが世界中のIoT機器を大量に乗っ取った事件がありました。原因は、買ったままのパスワードがそのまま使われていたことでした。
たった一つの油断が、世界規模の混乱を引き起こすことがあるのがIoTテロの怖いところです。
なぜ今、IoT機器が狙われるのか
IoT機器はとても便利ですが、セキュリティが十分でないまま使われてしまうことがよくあります。初期設定のパスワードが変えられていなかったり、ソフトウェアが古いまま放置されていたりするケースです。
アメリカのCISAも、「初期設定のままでは攻撃者に狙われやすい」と公式に注意を促しています。
さらに、IoT機器はとにかく数が多いのが特徴です。攻撃者から見ると、“弱くて”“数が多い”という理由で格好の標的になります。
IoTテロがもたらす企業への影響
企業にとって、IoTテロが引き起こす被害は決して小さくありません。工場なら生産ラインが止まり、物流なら出荷が停止し、オフィスでもネットワークが使えなくなる可能性があります。
また、データが盗まれることで信用が大きく損なわれることもあります。CISAの提示するガイドラインには、IoTの攻撃が業務そのものを止めてしまうリスクについて明確に説明されています。
一度トラブルが起きると、直接的な損害以上に“信用の低下”が長く企業を苦しめることも少なくありません。
必要な防衛策
IoTテロを防ぐには、特別な機械や難しい技術よりも、まず「基本の徹底」が大切です。
最初に取り組むべきは、初期パスワードの変更。
これはもっとも簡単で、もっとも効果のある対策です。NISTも“デフォルトパスワードは使うべきではない”とガイドラインで明確に示しています。
次に、ソフトウェアを定期的に更新すること。
つながなくていい機械はネットワークから外すこと。
そして、社内で“どの機器がネットにつながっているのか”を把握しておくことも大切です。
必要な防衛策
大がかりな投資をしなくても、今日から始められる対策があります。
- すべてのIoT機器のパスワードを強いものに変更する
- ソフトウェア更新を後回しにしない
- 使っていないネット接続を減らし、ネットワークを整理する
- 従業員に「勝手に機器を接続しない」ルールを徹底する
どれも基本的なことですが、この積み重ねが被害を大きく減らします。
まとめ
IoTテロは、誰にでも起こり得ることです。便利になった分だけ、リスクも確実に増えています。でも、基本的な対策をコツコツ続けるだけで、防げる問題は意外と多いです。
今日からできることを一つずつやって安全にIoTを使っていきたいですね。
弊社では、IoT機器を販売・開発しております。ご相談やご質問をお待ちしております。お気軽にお問い合わせください。
