
もし水道やエアコンが、ある日いきなり止まってしまったら?
「あれ?困ったな…」
「早く直らないかな」
と思いますよね。
実はこれ、会社や工場でもよくある話なんです。突然、機械が動かなくなってしまうと、仕事が止まってしまったり、大きなお金の損につながったりすることもあります。
こんなトラブルを防ぐには、「壊れてから直す」のではなく、「壊れる前に気づいて対策する」ことがとても大切です。
これを「予防保全」と呼びます。予防保全がうまくできると、毎日の仕事が止まらず、安全で安心な環境を保てます。
この予防保全をもっと上手に進めるために、多くの現場で使われているのが「DX」と呼ばれるやり方です。- 目次
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- 1.DXってなに?なぜ必要なの?
- 2.DX担当がよくハマる「落とし穴」って?
- 3.落とし穴を回避するための5つのヒント
- 4.まとめ
DXってなに?なぜ必要なの?
DXとは、かんたんに言えば「デジタルの力を使って、今までの仕事のやり方をもっと良くしていこうという考え方です。
たとえば、紙に書いていた点検記録をタブレットで入力したり、人の目で見ていた設備の様子をセンサーで自動的にチェックしたりします。
こうした仕組みを使うと、
「あれ、この設備いつもより音が大きいぞ」
「ちょっと温度が高いな」
といった小さな変化にも早く気づけるようになります。そうすれば、壊れる前に直すことができるので、大きなトラブルにならずに済みます。
会社や工場では、毎日いろんな設備が働いています。一つ止まるだけで、まわりにも影響が出てしまうことがあります。だからこそ、「壊れる前に気づくこと」、つまり予防保全がとても大事なんですね。
そして、その予防保全をより確実に、かしこく進めるためにDXが活躍しています。
DX担当がよくハマる「落とし穴」って?
ですが、DXを始めればすべてうまくいくわけではありません。実際には、思ったほど効果が出なかったり、現場で使われなかったりすることもあります。
たとえば、せっかく新しいシステムや機械を入れても、「なんだか使いづらい」とか「前よりも手間が増えた」と感じて、誰も使わなくなってしまうケースもあります。
こうなる理由のひとつは、「DX=新しい道具を入れること」と勘違いしてしまうことです。
本当の目的は、「今より仕事をやりやすく、よくすること」。
道具はそのための手段にすぎません。でも、道具を入れることがゴールになってしまうと、うまく使われなかったり、失敗につながったりするのです。
さらに、現場で使う人たちが「難しい」と感じたり、どう使えばいいのか説明が少なかったりすると、せっかくの仕組みも活かされません。また、設備のことをよく知らない人が数字やグラフだけを見て判断してしまうと、本当に大事なところを見逃してしまうこともあります。
落とし穴を回避するための5つのヒント
では、こうした失敗を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。ポイントは5つあります。
まず一つめは、「現場の声をちゃんと聞くこと」です。
毎日、設備にふれている人たちが、どこに困っているのか、どんな工夫をしているのかを知ることが大切です。机の前だけで考えていても、本当の課題は見えてきません。
次に、「小さく始めること」です。
いきなり全部を変えようとすると、ついていけなくなってしまうことがあります。まずは一つの設備や部署で試して、うまくいったら少しずつ広げていく。そうすれば、無理なく進められます。
三つめは、「データをちゃんと見て、行動につなげること」です。
数字だけを見て安心するのではなく、「この値、いつもと違うな」と気づいたら、点検してみるなどの対応が必要です。
四つめは、「誰でも使いやすい仕組みにすること」です。
すごい技術が入っていても、使い方が難しかったら意味がありません。直感的にわかる、簡単に使える工夫が大切です。
最後に、「続けること」です。
DXは一度やって終わりではありません。やってみて、うまくいったことは続け、問題があったところは直していく。こうして少しずつ改善していくことが、成功への近道です。
まとめ
設備が急に壊れてしまうと、大きなトラブルや損につながってしまいます。でも、日ごろから少しの変化に気づければ、大きな問題を防ぐことができます。
これが「予防保全」の考え方です。その予防保全を、もっと賢く、効率よく進める方法が「DX」です。
ただし、新しい道具を入れるだけではうまくいきません。
現場の声に耳をかたむけ、少しずつ始めて、データを活かしながら、使いやすく工夫し、そしてあきらめずに続けていくことが大切です。
今日からできる小さな一歩が、トラブルのない、安心で快適な毎日につながります。ぜひ、今いる場所からできることを始めてみてくださいね。
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